大吉備津彦命が祀られている備前一宮
岡山市にある吉備津彦神社です。
吉備津彦神社では、吉備津神社と同様、大吉備津彦命を祀っています。
吉備の国が備前・備中・備後・美作に分割されて以降、備前の一宮として崇敬されています。
ちなみに、備中は吉備津神社、備後にも吉備津神社という同名の神社があり、それぞれ大吉備津彦命が祀られています。
また、大吉備津彦命の屋敷跡に社殿が建てられたのが吉備津彦神社の由縁とのことで、この地にもとても長い歴史があります。
この辺りは、由緒ある神社や遺跡があふれています。
ご本殿までの道のり
門をくぐると日本一の高さの「大石燈籠」がみえました。こちらは市の指定文化財に認定されており、11mもの高さを誇ります。
ご社殿の愛称は「朝日の宮」
「朝日の宮」とも称される理由は、夏至の日出に太陽が正面鳥居の真正面から昇り神殿の御鏡に入ることから。太陽を神と仰いでいたのでしょうか。長い歴史とともに、神秘性も感じられる場所です。
夏至の日には「日の出祭」が行われ、地域の人々が災難や疫病から守られるようにご祈祷が行われるそうです。
「温羅」を祀る神社
ご社殿から脇道に入り、赤い鳥居をくぐると、小さな神社が現れました。
温羅の魂を祀るお社です。吉備津彦命と激しい闘争ののち敗れたことで有名です。しかし、温羅は当時の吉備の人々に製鉄や造船技術を教え、吉備の女性を妻に迎え、吉備を愛する人物とも語り継がれています。温羅と吉備津彦命が同じ敷地に祀られる、なんとも神秘的な空間でした。
魔除けの果実
桃太郎にちなんで、鬼や邪気を追い祓ってくれる桃をモチーフにしたお守りやおみくじが名物になっています。
御朱印帳も桃のデザイン。神社入り口にある手水舎でも、桃太郎のおみくじたちが迎えてくれています。
境内には縁結びや子授け・育児の神である「子安神社」も鎮座しており、石造りの急な階段をのぼりながら多くの人々が参拝に訪れていました。
こどもの日や、秋のやぶさめ神事など年間行事も見どころの神社です。岡山を訪れる際は、ぜひ立ち寄ってみて下さい。